絵画|官能的な傑作コレジョのユピテルとイオ

『ユピテルとイオ』は、ルネサンスでも最も官能的な作品です。

ユピテルの4つの愛、イオ、ガニュメデス、ダナエ、レダを表す連作の一つです。

ゼウス(ユピテル)の恋とイオの受難の物語の絵は、雲に変身したユピテルの描写はすばらしく官能的で高い評価を得ています。

現在は『ガニュメデスの略奪』ともにオーストリアのウィーンの美術史美術館に所蔵されています。

今回はユピテルとイオについて説明していきます。

アントニオ・アッレグリ・ダ・コレッジョについて

コレッジョ(アントニオ・アッレグリ)は、北イタリア・コレッジョで、布地職人の父と母との間に生まれました。コレッジョの生年ははっきりしていませんが、ヴァザーリの記述から1489年頃(40歳)と通説されています。コレッジョの活動時期は、初期(1500年代初頭-1518年)、中期(1518年-1530年)、後期(1530年-1534年)の3つに分けられています。

中略

コレッジョの技法が優れた効果を発揮し、新プラトン主義の観点から、異教の神々の物語とキリスト教とを統合し、神へといたる人間の魂の高揚を表現しています。ヴァザーリによると、パルマでの絵画制作の報酬に銅貨60枚を受け取ったコレッジョは、1534年それを故郷に持ち帰ろうと考えて、銅貨を背負って徒歩で帰ろうとしました。太陽の熱に打たれ水を飲んだところ、胸膜炎に襲われしまい、そのまま回復することなく死去されています。
引用:コレッジョ(Wikipedia)より



官能的なルネサンスの傑作『ユピテルとイオ』

『ユピテルとイオ』は163.5cm×70.5cmのキャンパスに、オウィディウスの『変身物語』1巻で語られている、ゼウス(ユピテル)の恋とイオの受難の物語を描いた油彩画です。

河神イナコスの娘イオはゼウスの誘惑を避けて逃げようとしますが、ゼウスは黒雲でイオを覆い隠し彼女の純潔を奪った場面を描いています。

古代ギリシャ神話は有名でとても人気のある神話です。

ゼウスはギリシャ神話に登場する有名な12柱、『オリュンポス十二神』のリーダ的存在です。

全知全能の最高の神といわれているゼウス(ユピテル)は、多くの画家が描いています。

ゼウスには妻がいますが、女性はもちろん男性にも手を出し、浮気エピソードにあふれています。

ゼウスには妻ユノ(ジュノ)という結婚の女神です。

ジューン・ブライドにも由来している女神で、ゼウスの浮気に嫉妬しているイメージが強いですが、古い神殿では、ゼウスよりもヘラのほうが上に祀られています。

コレッジョは湧き立つような黒雲にゼウスが変身し、イオを覆い隠し雲にゼウスの顔を描き、イオにキスをしている官能的な場面をやわらかく描いています。

イオの体にかかった黒雲が手の形をしているようもみえます。

絵をやわらかい印象にするためレオナルド・ダ・ヴィンチが発案した、深み、ボリューム、形状を造り出すために、色彩の透明な層を上塗りする、スフマートという技法で描いています。

スフマート技法の有名な作品には、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた『モナ・リザ』があります。

イタリア語のスフマートは、薄れるという意味合いの言葉で、イタリア語で“煙”を意味するフモ(fumo)という言葉の派生語です。

ゼウスが妻ユノの目を盗んで不貞を隠すためにワシになってガニュメデス、黄金の雨になってダナエ、白鳥の姿になってレダと、各場面ごとに姿を変えています。

現在は『ガニュメデスの略奪』ともにオーストリア・ウィーンにある美術史博物館に所蔵されています。



天から現れるキリストの姿を描いた天井画

コレッジョは1520年から1524年にかけて天井に開いた穴から本物の空を見上げているような錯視効果、効果的な短縮法(遠近法の技法の一種)をつかって均質、躍動的な方法でサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂の天井画を描いています。

サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂は1477年に複合施設全体が火事で被害を受け修道院の大聖堂は1490年頃に再建されました。

設計には内装の装飾が徹底的に描かれコレッジョは5つのフレスコ画グループを実行しました。

サン・ジョバンニ・エヴァンジェリスタ聖堂は水の都イタリア・ヴェニスのドゥオーモのすぐ隣りにあります。

天井画は天を見上げる十二使徒、四教父、熾天使、天から現れるキリストの姿を描いています。

自らの輝きで地上を照らすキリストはラファエロの最晩年の『変容』と類似しているため、ローマ旅行の証拠としてメングス以来論じられいます。

この装飾事業では、コレッジョとともにパルマ派の双璧をなすもう1人の画家パルミジャニーノがデビューし、パルマの芸術は最も成熟した時代を迎えています。

サン・ジョバンニ・エヴァンジェリスタ聖堂

zip:Parma – 43121 – Italia
tel: +39 0521 1651508

https://www.monasterosangiovanni.com/home

イタリアは、キリスト教美術の歴史の深さと広さが多く、美術を語る街で世界中から多くの作品を観に集まります。フィレンツェにはたくさんの名画があります。

絵画|五感を表したようなジョルジョーネのテンペスタミケランジェロの迫力あるダビデ像が貯蔵されているアカデミア美術館、絵画|タッデオ・ガッディの最後の晩餐が貯蔵されているサンタ・クローチェ聖堂があります。

イタリア|映画『冷静と情熱のあいだ』ロケ地散策として有名なサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂463段の階段をのぼる!花のマリアフィレンツェのドゥオーモなど観ておきたい絵画が多いので事前にチェックしてチケットを購入するとスムーズです。

絵画、建築、彫刻、音楽とアート芸術の都でルネサンス期の芸術家の繁栄がたっぷり味わうことができます。

旅行はもちろん、新婚旅行などキリスト教美術を描いた教会で挙式をあげる人が世界中から集まります。

興味のある人はイタリアへ行きじっくりアートを楽しんでください。

 




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