東京世田谷区にある等々力渓谷は23区内唯一の渓谷で、四季折々の自然豊かな遊歩道が魅力のパワースポット。
階段を降り渓谷に足を踏み入れると別世界。
多摩川に向かう谷沢川の流れに沿って遊歩道を歩くと、日頃の疲れから解放され、三号横穴、不動の滝、日本庭園・書院もあるのでちょっとした散策に人気があります。
東京23区唯一の等々力渓谷とは?
等々力渓谷は、東急大井町線の等々力駅にある渓谷で、東京都の名勝の一つとして指定されています。
渓谷には30カ所以上の湧水が発生し、ケヤキやコナラなどの樹木や、湿性植物が植生する自然豊かな場所で、小鳥のさえずりも聞こえます。
等々力渓谷の入口にある橋は、昭和の初めに旧下野毛、等々力村に広大なゴルフ場があったことに由来しゴルフ橋と呼ばれています。
等々力渓谷は武蔵野台地の南端に位置し、この台地面を浸食して形成された開析谷で、渓谷沿いには武蔵野台地を特徴づける地層断面がよく観察できる箇所があります。
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等々力渓谷三号横穴
三号横穴は、古墳時代末期の7~8世紀ごろに造られた古墳群の中の1つです。
三号横穴は昭和48年に発見され、典型的な横穴墓の形態を留めていて、埋葬人骨や副埋葬品も良好であったことから、保存措置が講じられ東京都指定史跡となっています。
横穴墓は奥行き13メートルで、内部はとっくりを半分に割ったような形をしています。
等々力渓谷の周辺には野毛大塚古墳、御岳山古墳、狐塚古墳、八幡塚古墳といった古墳があり、野毛古墳群と称されています。
等々力渓谷日本庭園・書院
等々力渓谷日本庭園・書院は等々力渓谷遊歩道の最後にあります。
等々力不動尊の反対側、遊歩道の右手が日本庭園になります。
入口は2ヶ所ありますが、冠木門はとても風情があるので冠木門から入って日本庭園を見るのがおすすめ。
日本庭園は1973年、書院は1961年に作られたもので、作庭は著名な庭師・飯田十基氏によるものです。
等々力渓谷公園の日本庭園は、飯田氏の作庭作品として大変貴重なもので、庭にある石灯籠や枝垂れ桜などはぜひ見ておきたいところです。
日本庭園だけでなく、書院の建物も当時のままの姿で保存されています。
書院も開放されているので部屋にも上がることができ、セルフサービスのお茶も用意されているので、散策の休憩にぴったりです。
■等々力渓谷日本庭園
入園時間 9:00~17:00(11月~2月は16:30まで)
休園日 年末年始、管理作業実施に伴う臨時休園日
入園料 庭園、書院とも無料
学業成就や縁結びのご利益がある等々力不動尊
遊歩道の1番奥にある険しい階段を登った先にあるのが等々力不動尊です。
高い場所に位置しているので、風がふき気持ちのよい場所です
関東三十六番不動尊霊場の第17番の寺院で、寺号は「満願寺」、正式名称は「滝轟山明王院」といいます。
宗派は真言宗智山派、ご本尊は金剛界大日如来、開創は平安時代の末です。
不動明王と呼ばれるお不動さまは、ご利益をもたらしてくれる仏様。
厄除けなど様々な願い事を叶えてくれる身近な仏様として親しまれています。
等々力不動尊は春の桜の時期は桜の名所としてしても有名で、等々力不動尊の見どころの一つです。
ヤマザクラをはじめとした約500本の桜の木々の満開の時期(4月上旬)は、見事な景観で、桜祭り、夜はライトアップされ夜桜も楽しめます。
本堂から階段を下りたエリアにある稚児大師堂は、幼い頃の弘法大師の像が祀られ、等々力不動尊の学業成就のパワースポットとなっています。
お不動様が現世の人々の願いをかなえてくれる仏様であることや、等々力渓谷の清らかな水の流れで身も心も浄化され、恋愛も成就するという謂れから、縁結びにご利益があるお寺ともいわれています。
不動の滝は興教大師のパワースポット
流れ出る湧き水は、800年も前から静かに流れ出る湧き水は、神秘なパワーを感じます。
不動の滝は興教大師の強力な霊力を感じるパワースポットで、滝の左手には弘法大師と観音様が立ち、滝の横には正一位稲荷大明神と不動明王が祀られています。
zip:東京都世田谷区等々力1丁目22番、2丁目37から38番外
東京23区内唯一の世田谷区にある等々力渓谷をご紹介しました。
多摩川に向かう谷沢川の流れに沿ってマイナスイオンたっぷりの遊歩道を歩くと、日頃の疲れから解放されリフレッシュされます。
同じ世田谷区には、崖線から湧き出る水で、夏にはホタルを楽しめる岡本公園があります。
隣には岡本の鎮守様八幡神社があるので、ゆっくり世田谷を散策してみてはいかがでしょうか。
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